R言語
PYTHONSTARTUP
ウロウロしてたらpythonの歴史に触れている方がいた。 なぜ機械学習にPythonが選ばれるのか
Rに追いつけ、追い越せが年表に良く表れているな。思う所pythonは力任せにぶん回す機械学習に進出したんだな。対してRは学術的な匂いがする。まあ、棲み分け、使い分けをすれば良い事なんで、これ以上は黙っていよう。
前々回にやったpythonで回帰をウブでも出来るようにする。ウブはほとんでパッケージが空なので、まずはpip3から入れる
curl https://bootstrap.pypa.io/get-pip.py -o get-pip.py sudo python3 get-pip.py pip3 install -U pip ## for update
後はpip3を使って適当にインストールしてく。
sakae@ub:/tmp$ sudo pip3 install scipy Collecting scipy Downloading scipy-1.5.2-cp38-cp38-manylinux1_x86_64.whl (25.7 MB) |████████████████████████████████| 25.7 MB 302 kB/s Collecting numpy>=1.14.5 Downloading numpy-1.19.1-cp38-cp38-manylinux2010_x86_64.whl (14.5 MB) |████████████████████████████████| 14.5 MB 12.0 MB/s Installing collected packages: numpy, scipy Successfully installed numpy-1.19.1 scipy-1.5.2
最後にipython3を趣味でいれた。いざ実行
TypeError: Couldn't find foreign struct converter for 'cairo.Context'
描画用の窓は出て来るものの、こんなエラーも出て来た。
sakae@ub:/tmp$ sudo pip3 install pyqt5
ぐぐったら、これも入れておけとの事。これ、真面目にDesktop環境を作らなかった弊害で、GKT3用の環境が出来ていなかったものと思わる。
/usr/local/lib/python3.8/dist-packages/matplotlib/mpl-data/matplotlibrc
## *************************************************************************** ## * BACKENDS * ## *************************************************************************** ## The default backend. If you omit this parameter, the first working ## backend from the following list is used: ## MacOSX Qt5Agg Gtk3Agg TkAgg WxAgg Agg
ここまではいいんだけど、ipython3を起動して、ひょいと図を書こうとすると、いちいち importの呪文が必要。面倒嫌い。起動時に必要な物は自動読み込みして欲しい。pytthonで、初期化ファイルってどうやるの?
export PYTHONSTARTUP="/home/sakae/.pythonrc"
環境変数を経由して初期化ファイルを指定するようだ。自由度が高いな、pythonらしくないぞ、と、嫌味を言ってみる。
sakae@ub:~$ cat $PYTHONSTARTUP import matplotlib.pyplot as plt import numpy as np
後は、こんな具合に、よく利用されてるのを登録しておけば良い。 注意として、余り登録しすぎると、起動が遅くなるってのがあるな。そんな場合は、起動時に、-E オプションを付加し、全てのPYTHON* 環境変数を無視すれば良い。 See Also コマンドラインと環境
(setq python-shell-interpreter "ipython" python-shell-interpreter-args "--simple-prompt -i")
- 折角ipythonも入れたし、統計実習環境も完成してるんで、emacsから操れるように設定。コードを書いた後、C-c C-p すればipythonが起動してくる。後は、C-c C-c でbufferを評価するも佳し、C-c C-l しても良い。シンボルにカーソルを置きC-c C-fで調べるなんてのも有り。
ipython側に居るならば、 run hoge.py とかして、実行も出来る。
統計学基礎
前回図書館から借りてきたEXCELで統計ってやつは、土台のEXCELがオイラーの感性にマッチせず、ろくに読まずに返却しちゃった。代わりに、日本統計学会公式認定 統計検定2級対応 統計学基礎 なる本が有ったので借りた。年寄りでも地方税をしっかりと徴収されるんで、元を取らねばと、さもしい根性です。おかげで、現役時代に多かった書籍代がめっきり少なくなりましたよ。
でも、あの手この手で、金を出させようと言う試みが多いですなあ。資格試験なんてのもその一つ。リナの経験十分有りますって、面接時に力説しても、試験官は困ってしまう。そんな時、検定1級ですとか言えば、まあ信用されるかな。
ボラクルの検定とかM$の検定とかその最たるもの。時代を反映してパイソン検定とかもあるな。 そして、統計検定 なるもののある。
受験料が微妙な値段。それより資料に使う書籍代とかで儲ける積りなのかしらん。 申し訳程度に、過去問が掲載されてた。コンピュータを使って、技能検定ってしないの?
まあ、いいや。
本の付録
上記の本の付録が公開されてた。本文中に乗っている図とかはRを使っているので、それのコードやらが載ってるんだ。
その前に、Rの使い方が軽く説明されてた。
> bld <- read.csv(file.choose(), header=F) Enter file name: hoge.csv Error in file(file, "rt") : cannot open the connection In addition: Warning message: In file(file, "rt") : cannot open file 'hoge.csv': No such file or directory > bld <- read.csv(file.choose(), header=F) Enter file name: current.csv > head(bld) V1 V2 V3 V4 1 12010104 118 73 57 2 12010121 109 70 71 :
read.csvで読み込む時、ファイル名を直接指定せず、ユーザーにその場で問う事が出来るぞう。 知らなかったぞ。
例の血圧データ。測定年月日時は、面倒なので、ひとまとめにしてる。けど、色々分析する場合、年・月・日・時に分解しておいた方が便利だろう。Rの中でやる? そんな面倒をかけるのは、Windowsを使っている人だけです。大体、Rにしろpythonにしろ主流ユーザーはWindowsな人ですからね。ツールが充実してるunixならsedで一発変換です。
#! /bin/sh cat current.csv | \ sed 's/\(..\)\(..\)\(..\)\(..\)\(.*\)/\1,\2,\3,\4\5/' | \ head -4
今回みたいに、パターンマッチが複数ある場合、一応emacsでスクリプトを書きます。 touch con.sh; chmod 755 con.sh; emacs con.sh します。コードを書いたら、C-c C-x して、出来栄え確認。よかったら、headを止めて、ファイルに書き出すようにします。
sedで面倒なのは、パターンを指定する括弧にエスケープが必要な事。エスケープしながら書いていると集中力が低下する。よって、エスケープ無しで最初に書いてします。後で、( -> \( のように、一気に変換しちゃう。この方が楽です。
さてDLしたzipを覗いてみるか。zipファイルはWindows御用達なんで、用心の為にdirを作って、その中で展開します。そうしておけば、フィアルをぶちまけられても掃除が簡単ですからね。 前回見繕っておいたunzip.pyを使って展開しました。これ感じ悪い漢字ファイル名にも対応してますからね。
. └── 図(公開ソース) ├── 1章 │ ├── 本文 │ │ ├── death.csv │ │ ├── population_h26.csv │ │ ├── room.csv │ │ ├── Rスクリプト(本文).txt │ │ └── Salary.csv │ └── 練習問題 :
思った通り漢字が使われていました。GUIな人ならダブルクリックだけで何とかなるんだけど、CUIな人には面倒な奴です。dirも含めて何とかしよう。こういう場合に威力を発揮するのがemacsに備え付けのdired-modeと言うファイラーです。 Emacs dired wdired インストール 設定 使い方
取り合えず実験と言う事で、1章本文用にsec1なんてdirを用意。そこへ *.csvをコピー(mでマークしておいてからC)。Rスクリプト(本文).txt と言う、どうしようもないやつは、変換したいファイルを選んでおいてからRを実施。renameしたよ。(s1.R)
で、喜びいさんで実行。roomの所で C-c C-c。emacsはsjisファイルでも、ちゃんとデコードして表示してくれる。
#データの入力 room <- read.csv("room.csv") population_h26 <- read.csv("population_h26.csv") death <- read.csv("death.csv") Salary <- read.csv("Salary.csv")
下記のようなエラーが発生したぞ。
> Error in make.names(col.names, unique = TRUE) : invalid multibyte string at '<8b>߂<b3>' > Error in make.names(col.names, unique = TRUE) : invalid multibyte string at '<93>s<93><b9><95>{<8c><a7><96><bc>'
csvファイル内に日本語データが混じっているんだな。はて、どうしたものか?
red.csvの所にカーソルを合わせて C-c C-v でマニュアルを引きます。
Usage: read.table(file, header = FALSE, sep = "", quote = "\"'", : fileEncoding = "", encoding = "unknown", text, skipNul = FALSE)
このように、山のような省略時引数が表示された。いかにもって言うfileEncodingとただのencodingが有る。どっちだろう。ずっと見てくとfileEncodingが効きそう。
room <- read.csv("room.csv",fileEncoding="cp932") population_h26 <- read.csv("population_h26.csv",fileEncoding="cp932") death <- read.csv("death.csv",fileEncoding="cp932")
んな訳で、上記のように修正。これでちゃんとcsvを読み込んでくれた。後はC-c C-cで、次々と評価していけばよい。らくちんである。
#図1.26のグラフ SalaryofTokyo.ts<-ts(Salary[,3]/10000,start=c(2000,1),frequency=12) plot(decompose(SalaryofTokyo.ts), xlab="年月") #図1.27のコレログラム acf(Salary$Tokyo,main="コレログラム:東京",xlab="月差")
面白いと思ったのは上のやつ。東京のサラリーマンの月収データを、時系列分析してる。
統計と言うと、確率なんたらとか検定なんたらがやたら多いけど、世の中って、身長とかテストの点をこねくり回すのはまれだろう。それより、株価の動きはどう? とか、台風来てるけと河川が過去に溢れた事ってないのかしらとか、の方が切実。これらは時系列分析にうってつけ。でも、余り取り上げてられていないんだよな。
R
ウロウロしてたら、 Tokyo.R とか 勉強会発表内容一覧 なんてのに出会った。軽く読めて、暇つぶしにはうってつけ。
大体、R言語の言語としての特徴は何だろう。扱う分野が統計って事で、俯瞰する事を忘れていたな。そんな場合は、これを見ておけ。 R言語(by Wikipedia)
ベクトル処理言語ですって。一瞬スパコンの事かと思ったぞ。numpyより楽。octaveやjuliaと同類だな。
sum(runif(s <- 100000)^2 + runif(s)^2 <= 1) * 4 / s
piを求めるシュミレータをがこんな風に書けるとな。
1:100 -> n -> Ans Ans[n %% 3 == 0 -> FizzSet] <- "Fizz" Ans[n %% 5 == 0 -> BuzzSet] <- "Buzz" Ans[FizzSet & BuzzSet] <- "FizzBuzz" cat(Ans)
forとかは嫌いです。。。 そして、Rの巨大な掲示板のリンクが紹介されてた。RjpWiki 困った時は、ここを見ろってのは、昔の2CHに通じるものが有るな。
血データで実習
Rには膨大な実習用サンプルデータが付属している。例えばアマチュア無線家なら気になるデータが用意されていたりする。
> sunspot.month Jan Feb Mar Apr May Jun Jul Aug Sep Oct Nov Dec 1749 58.0 62.6 70.0 55.7 85.0 83.5 94.8 66.3 75.9 75.5 158.6 85.2 1750 73.3 75.9 89.2 88.3 90.0 100.0 85.4 103.0 91.2 65.7 63.3 75.4 :
太陽黒点の観測データだ。これを使って、今後どうなるか占うなんて、楽しい試行だ。残念ながら最新のデータは欠落してるけど。データの始点が1749年になってるけど、そんな昔から黒点に注目してたんか? ちょいと信じ難い。こういう時はman、もとえ help(sunspot.month)
Source: WDC-SILSO, Solar Influences Data Analysis Center (SIDC), Royal Observatory of Belgium, Av. Circulaire, 3, B-1180 BRUSSELS Currently at <URL: http://www.sidc.be/silso/datafiles>
他には、このデータを使っての遊び方まで指南されてたぞ。
read.csv
んな訳で、現在進行形の血圧測定データを使って、劣化具合を調べてみる。身の丈にあったデータは興味が有りますから。ってか、自分の分身ですからね。
上で変換したデータを read.csv で読ませるんだけど、ヘッダーが有る事がデフォになってるんで、付けておいた(後々、便利ですから)。
> bld <- read.csv("bld.csv") > tail(bld) yy mm dd hh hi lo pl 6289 20 8 29 5 149 72 49 6290 20 8 29 21 133 67 59 6291 20 8 30 5 138 76 47 6292 20 8 30 21 133 72 58 6293 20 8 31 5 142 76 48 6294 20 8 31 21 138 71 59
2012年当初からのデータです。とある人は血圧測定を40年も続けているそうですから、上には上が居るって事です。
table
> table(bld$hh) 2 3 4 5 6 20 21 22 23 2 356 1821 923 47 5 3137 2 1
何時に測定してるか頻度を調べてみたよ。朝は4,5時(起床)が多いけど、外れ値もあるな。 何年頃かな?
> table(bld$yy, bld$hh) 2 3 4 5 6 20 21 22 23 12 0 90 225 40 5 2 358 0 0 13 1 72 214 67 4 2 357 1 0 14 0 59 248 55 0 1 359 1 0 15 0 82 237 45 1 0 364 0 1 16 1 30 247 88 0 0 363 0 0 17 0 15 176 168 6 0 364 0 0 18 0 3 149 182 31 0 365 0 0 19 0 4 185 175 0 0 364 0 0 20 0 1 140 103 0 0 243 0 0
こういうクロス表が簡単に入手できるのが素敵。
subset
> subset(bld, hh >= 22) yy mm dd hh hi lo pl 1344 13 11 14 22 119 65 69 2085 14 11 23 22 119 66 66 2469 15 6 3 23 120 75 64
22時以降に測定してるのが3回あるけど、その時の詳細は上記のように炙り出せる。
> am <- subset(bld, hh < 12) > dim(am) [1] 3149 7
amと言う変数名で、起床時のデータを抽出(数値比較出来るgrepみたいで、小気味いい)。そしてそのサイズを確認。統計用語で言うと母集団からサンプリングしたんで、サイズと言うのが正しいそうだ。まて、普通サンプリングと言えば、隔たりの無いやつを言うのだろうに。しっかり、隔たっているぞ。
> tail(am, n= 4) yy mm dd hh hi lo pl 6287 20 8 28 5 135 72 48 6289 20 8 29 5 149 72 49 6291 20 8 30 5 138 76 47 6293 20 8 31 5 142 76 48
行番号が、飛び飛びになってるな。こういう物なのだろうか? 何か引っかかるな。 細かい事は取り合えず忘れて、抽出方法が分かったって事で先に進む
aggregate
次は、血圧データを月毎にまとめたい。どうまとめるかは月並みだけど、平均でよかろう。 上で出て来たtable関数に、任意の関数(mean)を渡せれば解決しちゃうんだけど、世の中そんなに甘く無い。table関数は、あくまで頻度をカウントするだけだ。
便利なやつ無いかなと探していたら、byなんてのを紹介された、でも使い難い。通な人は、aggregateってのを使うようだ。
+ aggregate(x=am[c("hi","lo","pl")], by=list(yy=am$yy,mm=am$mm), mean) + > yy mm hi lo pl 1 12 1 125.0645 79.32258 59.29032 2 13 1 124.0323 77.70968 58.32258 : 103 18 12 131.2258 72.54839 55.90323 104 19 12 138.8710 74.93548 53.70968
emacsでの実行結果を張り付けたんで、少々ずれてるけど勘弁。
意味する所は、amな表から、hi,lo,pl列の平均を計算してね。まとめ方は、年と月単位におねがいします、って、呪文ぽいな。それに、結果の分解能はもっと荒くていいぞ。
+ aggregate(hi ~ yy + mm, data=am, FUN=mean) + > yy mm hi 1 12 1 125.0645 2 13 1 124.0323
まずは呪文を解除して易しい指定。最初の引数はR独自の指定方式。hiのデータをyyとmmでまとめてね。まとめたやつにmeanを適用してね。なんとなくtable関数の代替品だな。
+ qqq <- aggregate(hi ~ yy + mm, data=am, function(ps) signif(mean(ps), 4)) !> head(qqq, n=2) yy mm hi 1 12 1 125.1 2 13 1 124.0
meanの結果の桁数を絞ってみました。匿名関数ですな。
sort, order
ここまではいいんだけど、まとめ順が最初に年がぐるぐるして、次が月って気に入らない。 なんとかしたい。そりゃsortでしょ。でも、sort関数に、順番を指定するオプションは無い。
sort関数族にorderってのが有る。並び変えた結果のindexを返すやつだ。これを使って、表示順を変えてやる。
+ qqq[order(qqq$yy,qqq$mm),] + > yy mm hi 1 12 1 125.1 10 12 2 123.3 19 12 3 121.0 :
これでグラフを書いてみると、見事に右肩上がりです。 但し、X軸方向は無名数。ここはちゃんと年月と認識して欲しい所。Rでの時間の扱いは、どうなっているか調べていないけど、多分、西暦年の下2桁ってのは嫌われるはず。
> qqq$yy <- qqq$yy + 2000 !> head(qqq,n=3) yy mm hi 1 2012 1 125.1 2 2013 1 124.0 3 2014 1 122.0
先回りしておいた。
長くなりそうなので、また次回。
昨日、人頭税の基礎資料のための全国一斉国勢調査のプリチェックのために、調査員が来た。 Rで解析してみたいものだ。全数検査なので、標本から推定とか言う面倒な事は無いんだろうね。