FuguIta 7.7 ja
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FuguIta 7.7 ja
今回は趣向を代えて、日本語環境を試してみる。
USBに焼く
16G以上のUSBを使えって指示なんで、7.6が入っていたUSB-HDD(一度DISK Errorに なった奴)に入れてみる。お試しね。
ob# xz -dcv FuguIta-7.7_livedemo_ja-amd64-202505101.img.xz > /dev/rsd1c FuguIta-7.7_livedemo_ja-amd64-202505101.img.xz (1/1) 100 % 1178.4 MiB / 14.0 GiB = 0.082 7.0 MiB/s 34:04
書き込みはi386機。いきなりxzを使ってくれってのは、Windowsユーザーには、辛い 仕打ちだろう。多分ターゲットはOpenBSDなユーザーだ。ちょいと手軽に日本語 環境が欲しい人向け。
xzって負荷が高いんだな。展開が遅いのでDISKアクセスの遅さが隠蔽されていると 思われる。遅いのは伊達じゃない。圧縮率が非常に優秀。1178Mのファイルを展開 したら14Gになりましたって自慢してる。それには大量の演算が必要でしたって事だ。
ob$ disklabel sd1 : 16 partitions: # size offset fstype [fsize bsize cpg] a: 2373632 1088 4.2BSD 2048 16384 16176 b: 6300380 2374720 swap c: 312581808 0 unused d: 6297472 8675104 4.2BSD 2048 16384 12960 e: 14387552 14972576 4.2BSD 2048 16384 12960 i: 1024 64 MSDOS
ざっと見で、eパーテションが追加されてる。ここがフリーエリアになるんだろう。
初回の起動
有線の有る所でLANケーブルを接続しておいてから起動する。オイラーの所では 場所の関係でUSB-HDDを置けなかったので、バケツの上に板を渡して仮机を 作ったよ。ともかく、初回起動時は、有線に接続するのが大事。 接続を忘れて起動しちゃって、後からネット接続しようとするとプチ面倒な事になる (特にWiFiの場合)。 ネットに接続されていれば、WiFi関係の駆動に必要なモジュールとか古いグラフィック モジュールとかを勝手にDLして くれるんで楽だ。
案内によれば、初回のみキーボードの構成を質問されるそうだ。オイラーの所は、
英語キーボードなので us を指定した。普通の人なら ja だか jp って指定
だろう。どちらもロケールの指定(言語環境)の一部に採用されてる。ロケール指定の
構文を正確に理解してれば、迷わずに出来るはず。( en_US.UTF-8
vs. ja_JP.UTF-8
)
暫く待っていたら、いきなりDeskTop画面が出てきたぞ。パスワードが設定されて いないから、パスワード・ゲートを無審査で通過できたわけ?
まあ、そんな事より、まさかの戸締りであるパスワードを設定しておこう。 対象は、demoとrootさんね。
設定変更
doas pkg_add
-u したよ。そしたら、firefox 140になった。それから、emacs,w3m,gdb,xselを
入れた。そのかわり折角用意してあったvlcとかは、 pkg_delete
した。だって使う予定が無い
し、必要になったら何時でも入れられるからね。
ちょいと使いにくい所が有ったんで、修正。
on .xsession
setxkbmap -option ctrl:nocaps &
ctl-keyをCapsLockに割り当てる設定。これ初回起動時のキーボード設定で指定 できたんだけど、失念してた。
WiFiの設定はこんな風。ifconfigするとデバイス名が出てくるので、それを頼りに ファイルを作成(河豚板の管理マナーを逸脱してる事は承知です)。
fugudemo$ cat /etc/hostname.iwm0 nwid your-ssid wpakey your-pass-keyword inet autoconf inet6 autoconf
firefoxは余り記憶を残したくないので、最初からプライベートです。ちゃんと起動 アイコンを変更するのが筋でしょうけど、それが面倒だったものですから。
on .profile
alias ff='firefox -private-window &'
起動時にlibcとかが再作成されるのが嫌なら、下記を参考に library_aslr
を追加。
それから、メール不要とか、音不要とかがあったら、どうぞ。ここには出てないけど、
sshdを止めてしまいたいなんて場合も設定可能。なお、この設定はVMwareに入れてる
OpenBSD用のもの。極力不要なプロセスが起動しない設定だ。
on /etc/rc.conf.local
smtpd_flags="NO" ntpd_flags="NO" pflogd_flags="NO" sndiod_flags="NO" library_aslr="NO" slaacd_flags="NO"
画面が明るすぎたので調整。
fugudemo$ xbacklight -get 100.000000 fugudemo$ xbacklight -set 50
これを恒久的にするには、どうすればいいの?
それから気になる起動時間だけど、bootプロンプトが出てからDeskTop画面が出現するまでに、 およそ2分30秒だった。これなら我慢が出来る範疇だな。これって、/usr/local(== pkg)を 起動時に読み込まない効果なんだな。
探険
メディアの割付は、こんな具合だった。
fugudemo$ df -h Filesystem Size Used Avail Capacity Mounted on /dev/rd0a 3.7M 1.7M 2.0M 45% / /dev/sd1a 1.1G 1.1G 8.7M 100% /sysmedia /dev/vnd5a 1.1G 1.1G 4.4M 100% /fuguita mfs:46974 5.4G 215M 4.9G 5% /ram /dev/sd1e 6.6G 4.8G 1.8G 73% /ram/usr/local /dev/sd1d 2.9G 209M 2.7G 8% /mnt
普段目にする事が無い、隠し保存エリアであるsd1dも白昼の元に晒してみた。 ユーザーは、後2.7G利用できますよって事だな。
カーネルとかのソースを入れたいんだけど、何処に置くのが最適? 普通は /usr エリアだ。でも、ここって、usbfadm -r が管轄するエリア。ここが 増加するって即起動時間の増大をもたらず。不要なpkgを削って、sd1e エリアを 増やし、そこに置く。 削除の筆頭候補は、LibreOfficeね。それじゃ、河豚板日本語を侮辱してるなんて 抗議は却下です。
ついでに、セカンド・ホームもそこに用意して、貴重品は そこに収納しておこう。勿論、shutdown時の自動保存はOFFにしてる (/etc/rc.shutdown の2行目をNo)。
fugudemo$ pwd /ram/usr/local fugudemo$ du -sh * 194M bin 275M include 30.2M info 2.7G lib 1.1M libdata 37.2M libexec 28.3M man 1.6M sbin du: share/examples/polkit/polkit-1/rules.d: Permission denied du: share/polkit-1/rules.d: Permission denied 1.6G share
iibとshareが喰ってるねぇ。binの中のコマンドは、lib類を使うための、糊みたいな 機能なんだな。これがELFの威力か。
fugudemo$ cd /mnt/livecd-config/7.7/amd64/fugudemo/ fugudemo$ ls altroot/ etc/ home/ root/ tmp/ usr/ var/ fugudemo$ doas du -sh * 2.0K altroot 43.4M etc 118M home 32.0K root 2.0K tmp 17.0M usr 29.7M var
これは、隠しエリアの使用状況だ。普通はhomeが肥大してくんだな。
fugudemo$ cat /etc/fstab # generated automatically at boot time /dev/rd0a / ffs rw 0 0 /dev/sd1a /sysmedia ffs ro 0 0 /dev/vnd5a /fuguita ffs ro 0 0 mfs /ram mfs rw,wxallowed 0 0 # followings are merged from /etc/fuguita/fstab.tail 75597a1fe2694c32.e /usr/local ffs rw,wxallowed,async,noatime 0 1
これは、自動作成されたマウント情報。要所にコメントが入っているのは 親切だな。
ちょっとビックリ
ktermが同梱されているって事なんで、ロケールはEUCになってるかと思った。 が、調べると、ちゃんと現代風。デフォのターミナルも xfce4-terminalになってた。フォントサイズを老眼用に16ポイントに変更。 emacsを使ってみたけど、変な癖もなく普通に使える。よかったな。 母艦にしてるLubuntuにもデフォのターミナルが有るんだけど、こいつは癖が 強くて使用をあきらめた(代りに教えていただいたmltermを使ってる)。
それからビックリした認証無しのログイン。 仕掛けは、下記の設定による。 このパソコンを盗まれないように、厳重に注意すべし。まあ、10分放置すると ロックがかかるから、気休めにはなるか。
ob$ pwd /mnt/livecd-config/7.7/amd64/fugudemo/etc/X11/xenodm ob$ grep auto * grep: authdir: Permission denied xenodm-config:DisplayManager._0.autoLogin: demo
これと同じ事を、甥っ子がWindowsでやってた。その時は、気にならなかったけど、 使ってみると便利だな。Lubuntuでも実現できるのかな? 後で調べてみれ。
日本語入力には、 fcitx-anthy が採用されている。fcitxと言うフロントエンドにanthyという変換エンジン の組み合わせ。リナ方面では、エンジンにmozcを採用するのがトレンドみたい。だか、 このエンジンはOpenBSDには用意されていない。googleが開発元なんでポリシー違いで 用意されなかったのか。あるいは、OpenBSDが過疎ってて、移植を名乗り出る人が 居なかったのかな?
漢字変換のキーバインド(Ctl+Space)が見事にemacsのそれと衝突してる。どちらが 勝利するかと言うと、漢字変換の方。かくして、emacsはコピペの始点設定機能を 遺失させられている。emacsの機能を立てるなら、一時的にも漢字変換のダエモン君を 殺してしまえば良い。
それじゃ、あんまりだ。両立したいぞ。ならば、漢字変換のキーバインドを(Win+Space) とかにしちゃえばいいか。その設定は何処? リナの人達も同様な問題に直面してて、 専用のGUIツールを利用してる。たった一度の利用の為にそんな事はしたくない。 ktraceで、設定ファイルを同定するかな。いや、聞くは一時の恥、聞かぬは末代の恥と 言うから、ChatGPTに質問しる。
~/.config/fcitx/config or ~/.fcitx/config に有るのを Hotkey=Super+space に 変更するらしいぞ。
apmが動作してるっぽい。これで
The zzz and ZZZ commands are shortcuts for suspending and hibernating the system, respectively. With no arguments, they are placed into their respective states. The command line flags serve the same purpose as for apm.
浅い眠り、深い眠りとかが可能なんだろうか? 本人は暑さに負けて、常に浅い眠り なんだけどな(それから、蚊の攻撃は何とかならないか。蚊用に血液を提供するのも やぶさかでないんで、蚊連合の皆さん、是非検討願います)。
on フラッシュ USB
USB-HDDで1時間も使っていると、本体が発熱してヤバい事になる。そこでフラッシュUSBだな。 16Gだと1000円以上はするだろうか。ホームセンターへ偵察に行ったら1200円ぐらいだった。 以前、ビデオレンタル屋でケーブルとかの小物を購入した時、随分安かった事を思い出した (驚安の殿堂Geo)。 16G/498円、32G/698円で売ってたぞ。SanMaxと言う会社の製品。5年保証ですって。お試しで 16Gの方を購入。
入れるOSは保証期間が1年だから、こういうUSBで十分だろう。アクセス表示用のLEDが 省略されてる簡素な奴。簡素なOSにはもってこいです。使用感を確認して満足だったら もう一本用意してバックアップにしとけばいい。消耗品感覚だな。
umass0 at uhub0 port 2 configuration 1 interface 0 "General UDisk" rev 2.00/1.00 addr 2 umass0: using SCSI over Bulk-Only scsibus4 at umass0: 2 targets, initiator 0 sd1 at scsibus4 targ 1 lun 0: <General, UDisk, 5.00> removable serial.abcd1234018838012506 sd1: 15000MB, 512 bytes/sector, 30720000 sectors
i386機の差した時の報告状況。続いて、焼いてみた。
ob# xz -dcv FuguIta-7.7_livedemo_ja-amd64-202505101.img.xz > /dev/rsd1c FuguIta-7.7_livedemo_ja-amd64-202505101.img.xz (1/1) 100 % 1178.4 MiB / 14.0 GiB = 0.082 6.3 MiB/s 37:48
HDDの時より若干遅いけど、まあ使うのは(ほぼ)読み出しのみになるんで、問題無いだろう。
折角なので、一度も起動してない処女品を堪能してみるか。目指すのは、起動すると 消えてしまうファイル。一体どこに有るねん?
ob$ doas mount /dev/sd1d /mnt ob$ ls /mnt livecd-config/ ob$ doas du -sh /mnt/livecd-config/ 43.5M /mnt/livecd-config/
まだ何も保存していないので、こんな容量だ。/usr内にしっかりリンクファイルが 用意されてるって事は、pkgを更新したら usbfadm -r しろって事だな。
で、注目は
ob$ pwd /mnt/livecd-config/7.7/amd64/fugudemo/etc ob$ ls -d rc.* rc.conf rc.d/ rc.orig rc.conf.local rc.firsttime rc.shutdown
出たな!! rc.firsttime お化けみたいに言わないでって、普通の人はお目にかかる 事が出来ない代物だ。このスクリプトは最初の起動時に実行されて、自動消滅 しちゃうからね(また、そんな非科学的な発言するな。/etc/rc内で始末してるぞ)。
お化けの正体を、ちょっとだけ覗いてみる。
/usr/fuguita/sbin/gennetconfs -d 'default configuration' -b -q default <<EOF fugudemo.local 46 : EOF fw_update -v Enter keyboard type./' echo -n 'keyboard type -> '; read kbtype if kbd $kbtype; then echo $kbtype > /etc/kbdtype :
これの元種は、下記にあった。
ob# pwd /mnt/livecd-config/7.7/amd64/fugudemo/root/setup-demo/templ ob# ls -l * -rw-r--r-- 1 root wheel 14 May 18 05:37 firmware -rw-r--r-- 1 root wheel 533 May 18 05:36 kbd -rw-r--r-- 1 root wheel 143 May 18 05:37 netconfig -rw-r--r-- 1 root wheel 65 May 18 05:37 restart_serv -r--r--r-- 1 root bin 946 May 16 16:56 xenodm-config
このテンプレートを合体すると、お化けスクリプト(rc.firsttime)になるな。
README
ドンキ式デザイン思考 なんて本を読んだ。
あのビックリ箱を引っくり返した様な、ドキドキ感あふれる店ね。 どんな仕掛けが施されているか、店舗設計をしたデザイナーが自ら解説してる。
売り場じゃなくて買い場と、社内では呼ぶそうな。これにドンキの精神が詰って いると思うぞ。ユーザー視点ね。
どのコンビニも設計図をコピペして建築してる。個性が無い。その点、ドンキは 現地に合せてカスタマイズしてる。
楽しいね。こうじゃなくちゃ!